6月3日、バレンボイムのコンサートに行ってきました。
バレンボイムは超一流のピアニストで、チケットも高額です。
コロナ禍の中にもかかわらず来日されるということで、思い切ってチケットを購入しました。
今回のプログラムは、ベートーヴェンソナタの後期の3曲です。
ベートーヴェンは32曲のソナタを作曲していますが、後期の3曲はベートーヴェンの人生の本当に最後に作曲した曲で、内省的で達観した、悟りの境地に達した音楽と言われています。
バレンボイムは、近年は指揮者としての活動の方が目立つのですが、ベートーヴェンソナタの全曲をなんと6回も録音しています。
そして、今回コロナ禍で演奏活動ができなかった昨年、久しぶりにピアノに向き合い、スタジオ録音をして、今回の来日となったようです。
また、バレンボイムが特注で作られた平行弦のピアノを海外から持ち込んでのコンサートでした。
音色はとても美しく、特にPPはこの世のものとは思えないほどの美しさでした。
また意味のない音が1音もなく、1音も聴き逃すことができない素晴らしいピアノで、こんなに集中して聴いたコンサートは初めてのでした。
最後のPPの音を弾き終わった後も、最後の音が消えるまで聴いていたい…観客全員がそんな気持ちになり、静寂の瞬間がありました。
その後はスタンディングオベーションとなりました。
このようなコンサートを生で聴けたことは貴重な体験となり、思い切って行ってよかったと思いました。
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